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無事に香霖堂get

 明日は用事があったのだけど、アニメイトは今日から置いてあって良かった…。明日だったら買えなかったかも。他のところの特典は欲しかったですが、まあ一応買えたので結果オーライという事で。

やっと更新

 やっとブログ更新できた。次は新作だと勝手に自分で決めていたので、一ヶ月かかってしまった。遅筆というか、そもそも夏休み中書いてなかったので……試験勉強もちょうど終わったので、次のをまた書いています。というか今回のは元々書いていたのが進まなかったので、違うのを書いていたら自然と先に完成してしまった物です……。昨日終わった―、と言う事で見直しもせずに投稿をしてしまいました。いろいろ誤字など間違いがあると思うので、よかったら指摘をお願いします。

泥棒謝罪の同伴






 僕は手に持っている物を見て溜息をついた。
 今持っている物は、購読している『文々。新聞』と呼ばれる新聞だ。知り合いの天狗が作っており、独創性と多少の無理やり感がある記事で面白いと思う。暇つぶしに読むのにちょうどいい物だ。別の言い方をすれば、残念なことは暇つぶし程度にしかつかない。
 別に新聞自体が悪いというわけではない。問題なのは、……そこに書いてある記事にある写真が、僕の知っている人物にそっくりなんだ。

「……それで、また君がやったのか。」
「盗んでいる訳じゃないぜ。ただ少しの間借りていくだけ---」
「それがいけないと言っているんだ……、はぁ、もう半分はあきらめてはいるんだがな。」

 一応新聞記者の射命丸文という人物に確認したが、やはり魔理沙のしわざだった。まあ、魔理沙の写真が大きく出ていたし、魔理沙に化けるような度胸のある妖怪も少ないと思うけど。

「だからといって人の者を勝手に借りていくのを許す訳にはいけない。」
「なんだよ、お前が直接被害にあった訳ではないのに。うるさいな~。」

 …………いつもそうだ。こいつは全く周りの者を気にしていない。みんなすごい迷惑に思っているはずなんだがな。既に僕もよく被害にあっているし、この記事にも被害者が書いてある。しかもこのような泥棒の記事はもう数度目である。
 が、魔理沙のすごいところは、盗んだ相手」と友人になっているんだ。とても迷惑な人物と友人になるなんてみんな人が良すぎるのだろう。
 ……まあ僕もこうして相手してやっているのだけどね。理由が恩師の娘というのもあるだろうが、もしかしたら魔理沙といると退屈がまぎれるから、というのもあるかもしれない。霊夢と同じように、魔理沙にも人を惹き付ける力が備わっていると予想も出来る。
 だが、友人の物を勝手に盗んで良い道理は無い。実際新聞でも迷惑がっている様子が書かれていたし、迷惑がられているのは確かだろう。

「何の理由があっても盗みはいけない。閻魔の裁判で地獄に行く事になるぞ。」
「そんなの閻魔を倒せばいいだけじゃないか。心配は必要ないぜ。」

 ……ミニ八卦炉なんて大層な武器を与えない方がよかったのだろうか。武器を持って、よけいな自信を持ってしまっているのかもしれない。冗談で言ったのだろうが、冗談でもそんなこと言うなんて閻魔の強さを判っていないのだろう。
 尤も自分も直接戦っているところを見たことが無いが、鬼や死神を配下としている存在だ。倒すなど冗談でも普通は言えない。最近は強力な妖怪を倒しまくっているからといって、さすがに調子乗りすぎだろう。本当に閻魔様に痛めつけてもらうべきかな。

「それで、用件はそれだけなのか?ったく、こっちも忙しいのだから。」
「嘘を吐くな。というか、僕も何回君に物を盗まれたのか判らないぐらいに、被害に遭っているんだ。僕の方が許すつもりは無い。」
「それをお前が言うのか?あの時の霊夢への交渉は私も知っているぞ。」
「……交渉と泥棒は違うよ。実際霊夢からは、君と同じくらいの迷惑をかけられているのだから、あの条件で割に合ってない訳が無い。」

 恐らく外の世界の式神についての本のときなどのことを言っているのだろう。あのときは魔理沙の目の前で交渉を行い、魔理沙に思いっきりばれた。まあそのようなことがその前にも無かったという訳ではないが、最近のことならそれを例に挙げられるだろう。

「……まあいいや。で、何をしてほしいんだ?自分に謝れとでも言うのか?」
「いや、今回は僕が被害者じゃない。盗んできた物の持ち主にちゃんと謝るんだ。」

 珍しく魔理沙の方が折れた。暇でやることが無かったからだろうか、何にしてもとても珍しいことだな。今までも何度も言ってきたのだが、まあいいやと言うことも今まではなかった。
 しかしそこで厳しいことを言うと魔理沙はすぐに逃げる。長い付き合いで少しは判る様になった。❾無駄な知識だな。こういうときにしか役に立たない。こういうときが割とたくさんあるのも問題だが。
 
「えー、別に謝らなくても大丈夫だぜ。今回はパチュリーから借りてきたから、けんかとかもしないし。」
「よくない。そのパチュリーという方も新聞で何度も迷惑だという言葉をあげていただろう。」
「今回のあとも普通に図書館に行ったら、パチュリーから何かいろいろ口うるさく言われたけど、最終的には『もういいわ』とパチュリーも言ったぜ。」
「そのもういいわの中に含まれている意味も考えろ、どう考えてもあきらめの意味しか無いだろう。というか謝らずに普通に盗んだ相手のもとに行くという君の神経が理解できん……。」

 本来ならばそんなやつは見つけ次第殺す……今の幻想郷ではそんなことはあってはいけないが、それなりの対策を作って相手を立ち入り禁止にするぐらいは僕はするね。
 というか盗んだ相手に謝るという話に持ち込んだら、とてもいやがり始めたな。おふざけならともかく、本気で謝るのはそんなに嫌か。

「あんなに本があるんだから少しぐらい借りてきてもいいじゃないか。外の世界では図書館は本をみんなに貸し出す場所だと、紫から聞いたことがあるぜ。」
「どこで知ったそんなこと。あと、あれはきちんとしたルールでできていると、本には書いてあった。勝手に本を、何の手続きも無く借りれる場所ではないよ。言い訳なんかしようとしないで、こっちも準備はできているから、さっさとお前の家に本を取りにいって謝りにいくぞ。」
「準備って何もしていないだろ。こっちは忙しいんだからまた今度のときに……って冗談だよ。」
 
 こいつは何度か痛い目に遭わないと判らないたちか。もちろんもう魔理沙は何度も痛い目にあってきた。魔理沙は小さい頃もちょくちょく香霖堂に来て僕の貴重な読書時間を奪っていたのだ。ごちゃごちゃしている店内で暴れるのだから、よくけがをしてしまって霧雨の親」父さんに謝罪をしたものだ。

「もしも逃げたら八卦炉を今後もし壊したり無くしたりしても、僕は何もしてあげないぞ。」
「判った、判ったから。本当に香霖は冗談が通じないな。」

 お前は本当に人を苛立たせるのが上手だな。ちょうど昔の魔理沙がした迷惑を思い出している時を狙うなんて。覚り妖怪にでもなったか?








 一度魔理沙と一緒に魔理沙の家まで行って盗んだ本を取りにいってから、紅魔館に向かう。香霖堂から割と近い場所に魔理沙の家があるので、そんなに時間もかからない。もう紅魔館に向かっている途中だ。
 それにしてもすごい本の量だ。一応半分は魔理沙が魔法で持っているが、持ちきれない分は僕も持つことにした。こんなに盗んでいるということは、おそらく泥棒十回ぐらいじゃすまないだろうな。尤も、僕はもう数えるのをやめるほどにやられたが。もちろん消費物や自分に必要のないもの以外は取り返しているものもある。というかもう必要なものなどは魔理沙の目に付かないところに避難させている。
 僕がいるので魔理沙も陸路でいかせることにした。魔理沙に力を借りて一緒に飛んでいくのも考えたが、飛ぶのに僕は慣れていないし、飛んでいるうちに魔理沙に逃げられる可能性もあるので、念のための考えだ。魔理沙はとてもめんどくさそうにしていたが。そのうちに交通手段はすべて飛ぶことにしてしまい、長時間走ったりできなくなるのではないだろうか。元々動くことの少なくなる魔法使いを目指している魔理沙だが、そもそもあまり動かない魔理沙など想像がつかない。それはそれで面白そうであるが……
 
「なににやついてるんだよ、もう紅魔館が見えてきたぜ。」

 おっと、ついつい考え事をしてしまった。もうそんな場所----
 ……。

「ん?まだ騙されたことに気付かないほどにほうけているのか。」
「……なぁ、お前は今僕が苛立っていることに気付かないほどに惚けているのか?」








 こんなやり取りも途中に挟んで、ようやく紅魔館にたどり着いた。こんなに遠かったっけ。途中のやり取りなどで疲れただけかな。

「おや、また来たのですか……って、もう一人誰かいますね。どなたでしょうか?」

 紅魔館の方を見ると、かなり昔に見た、中華衣装だったかな、ともかくそのような今の時代には見ないような(少なくとも幻想郷では見ない)服装をしている者がいた。

「今度はきちんとした用事で来たぜ。こいつは香霖。咲夜やレミリアは知っている筈だ。香霖堂の店主だよ。」
「ああ、咲夜さんが話していたことがある霖之助という方でしょうか。どうもこんにちは。私は紅美鈴と言います。この紅魔館の門番をしています。」
「僕は霖之助。魔理沙の紹介にもあったように、香霖堂の店主をしているよ。」

 良かったことに礼儀正しい方であった。紅魔館では基本奇天烈な少女しか見ていないからな。しかし門番か吸血鬼の館の門番であるから、強大な力の持ち主なのだろう。重要な立場上に主と会話する機会が多いのだろうか。敬語を使うことにも慣れている。

「今日誰かお客さんが来るとは聞いていませんでしたが……」
「それに関しては急にできた用事であったため、謝罪をしよう。」
「いえ、きちんとした用事であれば急でも結構です。ご用件はなんでしょうか?」
「先日、この魔理沙が迷惑をかけた。それについて魔理沙と一緒に、紅魔館の皆さん、特にパチュリー氏に謝罪をしにきた。」

「…………へ?」

 紅美鈴氏が唖然としていた。目も口も丸くさせて驚いている。……魔理沙が謝るというのに違和感ぐらいは持つかもしれないが、そこまでのことなのだろうか。
 確かに僕も謝られたことなど数えるほど、……数回しかない。謝ることなど決してしない人間と判断されているのか。皆が言うように保護者のような立場になってきているから、そうだと結構つらい。これから紅魔館の被害についての文句が香霖堂にこなければいいのだが。

「えーと、それは本人が謝りにきているということでいいのですよね?」
「ああ、もちろんだが……」
「おいおい、なんだよ信じられないのかよ。香霖も私も言っているじゃないか。」
「あなたは今はじめて言いましたよ……でしたら少しお待ちください。咲夜さんかパチュリーさんに連絡を取ってみるので----」
「その必要はいらないわ、私が許可しましょう。」

 いつのまにか我々のそばにいた咲夜が言った。すぐそばの木陰にレミリアも日傘をさして立っている。その顔は……
 ふむ、これは恐らく

「まあ最初に私たちに謝ってからだけれど。最近の施設破壊の件も合わせて。」「すみませんでした!!」

 急いで謝りそして彼女たちの横を通り抜けていこうとするが、「門番、仕事よ。」逃げ切れるわけが無い。
 ……とりあえずはここに来たのを後悔。もう僕に文句が来てしまった。もう一度言おう、僕は魔理沙の保護者見たく認識されてはいるが、本当に保護者というわけではないのだ。だから僕が被害を受けること自体がおかしいというのに。






 

 魔理沙のしたことを謝り、何度も僕はただ同伴者なだけといったのに無慈悲なレミリアたちから様々な要求をされたあと、今は大図書館に続く廊下を歩いている。魔理沙が道をよく知っているから道案内はいらないので、レミリアたちとはすぐに別れた。

「保護者みたいなことをしようと思ったらこれか……もう金輪際魔理沙のために何かをする気持ちは失せた。」
「そう気を落とすなって。レミリアたちもお前の店の服とか非売品以外をいくつか無料、だったかな。まあその程度で了承してくれたんだから。それだけですんだのを喜ぼうぜ。」
「なんで君が謝ることなのに、僕が主な被害を受けるんだ……。もう今度から盗みをしたら香霖堂一ヶ月立ち入り禁止な。」

 そういっても魔理沙の侵入を防げないのだろうけど。僕は今もレミリアと咲夜が出した、賠償条件の緩和の交渉を考えている。くそ、せめて価値がこれ以下のものというように、具体的なものにできればいいのだが。

「あんなに無駄にある商品の中から少し減るだけだろ。それぐらい気にすんなよ。」
「お前は今回の件で何も学んでいないのか!たくさんあるんだから良いというのはいけない考えと言っただろう。」

 声を荒げて怒鳴った。 あまりに大きな声だったので、近くにいた妖精メイドがびっくりして逃げていく。しまった、つい自分の家と同じように大きな声を出してしまった。一度落ち着こう。
 今の怒鳴りで魔理沙はようやく反省をするそぶりを見せた。
 
「……香霖にも迷惑がかかったのは悪かったよ。あとで私もレミリアたちに賠償のことは言っておく。」
「そう思うのならもう盗みはするな。僕はもうそれしか言えないぞ。」

 金輪際盗みはしないとは言わないんだな。ああ、この謝罪のために出かけるなんて、なんとも無意味な時間なんだと感じてきてしまった。いや、あきらめては駄目だ、教育はあきらめたら終わりなのだ。
 もう少し歩いて、魔理沙が立ち止まった。指差した場所に妖精以外の羽の生えた一人の少女が大きな扉の前に立っていた。

「あ、ようやく来ましたね。話はすでにメイド長から聞いております。」
「すみません、少し話をしていて待たせてしまいましたか。」
「いえいえ、お気になさらず。どうぞ中へ。」








 そこは、見かけよりも広大な図書館であった。ここから見えるこの図書館の端がとても遠くに見える。

「貴方が香霖堂の店主さんね。今回はどうも魔理沙をつれてきてくれてありがとう。私はパチュリー・ノーレッジ。」
「僕は知っている通り、香霖堂店主森近霖之助です。」

 入り口からそれほど遠くはない大きなテーブルの奥に、彼女、パチュリー・ノーレッジ氏が座っていた。僕は魔理沙と一緒にそのテーブルの対面側に移動し、謝罪をする。

「パチュリーさん、泥棒の件はすみませんでした。」
「同じく、こっちも謝るぜ。迷惑をかけた。」

 心がこもっているのかどうかはともかく、きちんと謝ったのは魔理沙としては上出来だろう。先ほどのレミリアと咲夜に対しては結局まともに謝罪の言葉を口にしていなかったような。あのときは急いで僕が大声で謝って、その後は僕とレミリアたちの交渉だった。くそ、嫌なこと思い出してしまった。

「……本当に魔理沙が謝るとはね。言ってしまうと全く期待すら抱けなかったことなのに。……ずっと立っていなくていいわ。そこら辺の椅子に座って。」
「それはどういう意味だよ。」
「そのままの意味よ。貴方は悪いことをしても自分の非を認めないような人でしょう。」

 全くその通り。話し合いの最後の最後までいやがっていたからな。
 魔理沙と一緒にパチュリーと話し合いやすいように、今いる対面側の椅子に座る。

「これが今回借りてきた本だ。ほら、返すぜ。」
「本まで返すとは……。香霖堂さん、どのように魔理沙を説得したのかしら?」
「ただ魔理沙が行くというまで謝りなと言い続けていただけだから、説得とまではいかないよ。」

 本当はくたびれるほどに何回も、何回も言い続けた結果、ようやく動いたのだが。しかしここでは、せっかくの魔理沙のたぶん友人が相手だ。一応魔理沙の印象がさらに悪くならないように言っておく。必要は無いと思うが。

「じゃ、私はどっかで本でも呼んでいるぜ。」

 ……謝ったと思ったらすぐに自分勝手に振る舞いだす。謝ったらすぐに許してくれると思っているのか?
 本来ならもう盗みをした時点で絶交だろうけど。泥棒されたのに、その犯人と友人であり続けられるなんて、よほどの物好きか、とても心の広い人なのかどちらかだ。

「今回の件の賠償など、何かあったら言ってください。」
「あ、もう普通の言葉遣いで話してもらえないかしら。やはり私が普通に話しているのに相手にかしこまられるとこちらが不愉快になるわ。まだ私のような年期の入っていない魔法使いよりかは、貴方の方が年上でしょう?」

 ?僕の年齢も知らないだろうに、なぜそのようなことが言えるのだろうか。まあ多分魔理沙が適当に言いふらしただけだろう。もしくは何かそのようなことが理解できる魔法でもあるのかもしれないし。これぐらいのことは気にすることではないな。

「しかしこちらは謝りにきた方なので……」
「もうその用事は終わったのだから、別に良いでしょ。だから終わるまで言わなかったのよ。貴方はいつもは敬語でずっと話していたりなんかしないのでしょう?」
「たしかに客以外では基本的に敬語は使いませんね。しかし初対面の相手にいきなり普段通りの言葉遣いは少し抵抗を感じますね。」
「一応私はしてほしいと要求しているわ。断るか受け入れるかは自分の判断にして。」
「……判った。これからは普通の言葉遣いにしよう。」
 
 別に僕は敬語でもどちらでもよかったのだが。先ほどパチュリーに言われるまでパチュリーの方が年上だと思っていたのが、本当の今まで敬語を使わなかった理由だったりするし。初対面の年上にだったら言われても普通の言葉遣いをするつもりにはなれない。まあ確かに見た目少女に敬語は合わないな。レミリアなんかは一応年上だけど、見た目も中身も子供だし、彼女の知り合いで彼女に敬語を使うのはメイドぐらいだろう。

「で、それらはたぶんレミィたちがもう請求しているだろうからいいわ。ちゃんと本も返ってきたし。一部だけど。」
「……一部?」

 あの量で一部なのか……?すぐに魔理沙を探してみるが、もう見渡せる範囲にいなかった。この図書館は広すぎるし、本棚に隠されるので侵入者を捜すのは苦労しそうだ。その対策ぐらいは出来ているのだろうが。そういうことに有能である魔法使いのことだし。
 魔理沙の位置を教えてもらってこのあと懲らしめておこうかと思ったが、その前にパチュリーに声をかけられた。

「別に良いわ、もうとっくに諦めているもの。どちらかというと少しでも返ってきたことに驚愕したわ。」
「驚愕とまでいうか……、しかしそれを許したら際限なくやるだろう。それを防ぐためにも、誰かは注意する人が必要だ。」
「もちろん許すつもりは無いわ。注意をする気はもう失せただけ。」

 当たり前だが許してはいないみたいだ。そのうち友人をなくすのではと心配になる。

「それにしても魔理沙のために一緒に謝りにきたりまでするなんて、貴方は魔理沙の教育係?それとも保護者?」
「いや、僕はそのどちらでもないよ。」

 パチュリーは少し意外そうに僕にもう一度尋ねる。魔理沙がもっと子供の頃からよく間違われていたな。

「では何故そこまでするのかしら?」
「えーと、僕は彼女の父親に言葉では言い尽くせないほどの、とても大きな恩義を感じているといったことがある。だから、その恩返しというのが大きいかな。」
「……その恩義というのはどれだけ大事なのかは知らないけど、魔理沙への賠償を請け負うほどのものなのかしら?咲夜が言っていたのだけれど、香霖堂の生計もそんなによくはないのでしょう?」
「それを言われると少し弱いね。」僕はパチュリーの言葉に苦笑する。「しかし、先ほども言った通り恩義もあるし、昔ながらの付き合いはなかなか断ち切れないものだ。それをずるずると今も持ってきているような感じだよ。」

 パチュリーは納得したのだろうか、それ以上言ってこなかった。本に視線を落とす。
 魔理沙は今本を読んでいるみたいなので、一応僕は魔理沙が本に飽きて帰るまで待つことにした。今日また本を盗ませないようにね。
 そうしているとやはり暇なので、紅茶を飲んでいるパチュリーに話しかけてみる。

「少し質問いいかい?」
「私の答えられる範囲なら。」

 答えられない範囲というのは何だ。結構気になるぞ。

「この図書館は実際図書館みたいな事をしているのかい?」
「図書館みたいな事って本の貸し出しとかの事かしら。もちろん基本はしていないわ。勝手にみんなにそう呼ばれているだけだもの。貸してほしいと言われたら貸してあげなくもないけどね。」
「それは良い事を聞いた。一応魔理沙にも伝えとくが……」

 結局借りた本を死ぬまで借りるとか言い出すと思う。

「はぁ……読みたいのならこの図書館で全て読めばいいのに。結局よくここに来るし、ここで本を読む事もあるし。」
「やっぱり君は魔理沙の事を全然嫌っていないようだね。安心したよ。」

 少しパチュリーは黙り込む。どうしたのかと思い声をかけようとするが、先に相手が口を開いた。

「何故かしらね、嫌いにはなれないタイプという感じかしら。自分でもよくわからないのよね。よくわからないけど、友人というのはこういうものなんじゃないかしら。」
「君もやはりよくわからないというのか。僕も先ほど少し考えてみたのだが……」
「へぇ、貴方はどのような考えなのかしら。よかったら教えて。」

 お、話題が出来た。ちょうど良く先程自分も考えていた物であるし、彼女はちゃんと僕の話を聞いてくれそうだ。他の家にくる人は気分次第でしか人の話を聞いてくれないし、すぐに横槍を入れるし……。

「まずは霊夢の性質から話すか。僕の推測であるが-----」










「おい、香霖。話はもうそこら辺にしてくれよ。もう暗くなってきたからそろそろ帰ろうぜ。」

 魔理沙に言われて外を見るとたしかにもうだいぶ暗くなってしまっていた。すっかり話し込んでしまって全く気付かなかった。不機嫌そうにむくれている。
 僕は君を待っている暇つぶしのつもりだったのだが、逆に帰ろうとしている魔理沙を待たせてしまったのかな。

「すまない。君の読書が終わるまでと思っていたから言ってくれれば良かったのに.。」
「あまりにも熱心に話していたから止めづらかったんだよ。」
「……君がそんな気遣いするのか?」

 ついさっき読み終わって帰る気分になっただけか?

「……まあいい。じゃあパチュリー、さようならだ。」
「別にまた来ていいのよ?今日みたいに私の喘息が調子が良かったらまた話せるし。」
「喘息?じゃあ無理をさせてしまったかな。すまない。」
「調子が良い時は大丈夫よ。そこまで悪いという訳ではないからね。」

 魔法使いにそれは致命的では……と思ったが、紅魔館にいる限り場所が味方している。よく魔理沙は子の少女に勝ったな。その為にあの八卦炉が使用されたのだろうな……

「何遠い目をしているんだ?」
「いや、過去の失態を思い出して頭痛がしただけだよ……」
「もう年か。」
「……いや。たしかに君から見たら僕はもう年寄りかもしれないけどね……。」
「それを言ったら私もじゃない。さすがに年寄り扱いは嫌よ。と、それよりも帰るのをちょっと待って。」

 パチュリーは何かをぼそっと呟いた。
 するとすぐに先ほど入り口で会った羽の生えた少女が本を持って現れた。今呟いたのは呪文か。

「これでいいですよね。ではこの本をどうぞ。」
「お、くれるのか?」
「……泥棒を謝罪したすぐ後なのによく言えるわね。これは香霖堂さんに貸すだけよ。」
「僕にかい?別に気をまわさなくていいよ。」
「魔理沙を連れてきてくれたお礼だから、受け取りなさい。これは貴方の仕事にあったものよ。少し見てみなさい。」

 ?言われたまま受け取ってみる。それは……

「!まさか、これは……!」
「貴方が持っているっていう式神の本よ。気に入ったかしら?」

 そう、コンピューターについての本だ。前に集めきったものとは違う種類のものだ。

「これは僕が持っているシリーズと違うみたいだが……どこでこれを?」
「妖精が持っていたものとかよ。この図書館にある外の世界の本の大半はそういって手に入れたわ。」
「これ以外にもあるのか……。本当にいいのか?」
「もちろん貸すだけよ。きちんと返してね。」
「もちろん、魔理沙じゃあるまいし。」
「悪かったな。」

 悪いと思うならやめろ。
 しかしこれは本当にありがたい。僕のコンピューターを使えるようになる道をまた一歩進めたかな。今回はじめて良い事があった。さっきまでは賠償の……いやなことは思い出すべきではないな。

「返すときは魔理沙にでも渡し……、いや、自分で持ってきて。」
「そうだな、それがいい。」
「……もういいわ。帰るぞ。」

 魔理沙がふてくされた。もちろん同情などしないが。最後にもう一度礼を言い、謝罪を魔理沙に言わせて図書館を後にした。



 もちろん家に帰る前にレミリアたちとの交渉が待っている。

「逃げるなよ魔理沙、帰るのはレミリアたちを探して交渉してからだ。ってだから逃げるな!お前からもレミリアたちに言ってくれるといったじゃないか!」

プラグ追加

 一日遅れましたが、プラグ追加しました。xmofuxさんのブログパーツのお空襲時計です。東方ネタの珍しいプラグです。感謝!!
 さて、新作の方ですが、取りあえず80%ぐらい書き終わったというところです。この一ヶ月何やってたと言われるでしょうが、言い訳は一つのpcのキーボードが完全に壊れたからと、ほとんどpcに触れず、使えたらやる事が麻雀とかです。すみません。おかげで書く時間は使えたとき30分ぐらいです。がんばって8月上旬には書き終えるつもりです。

チルノの罠か

 久しぶりにpcをつけられたかと思ったら、新作の三点リーダーが全て【❾】になっていた……このような事ってmacにはあるのだろうか。超迷惑。
 さて、そろそろ真面目に新作書き上げないと。一ヶ月以上経ってしまった。
プロフィール

せる

Author:せる
霖之助好きで、霖之助のssを書いてある場所でいろいろコメしている者です。自分のネタがたまってきたので、そそわに投稿してそれをここにまとめる事にしました。
リンクはフリーです。というかこちらからお願いしたいくらいなので、もしよかったら貼っておいてください。

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